”事故物件”という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
心理的瑕疵(かし)、つまりそこに住むにあたって心理的に抵抗がある物件のことを言います。
幽霊がいるいないは関係ありません。
具体的には殺人・障害などの犯罪が行われた、発見されるまでに時間がかかった孤独死、事件性のない自殺・火災死亡者が発生した事実があった物件のことで、建物の室内限らず共用部分やその土地で起きたことも含まれます。
病死や自然死は事故物件とはみなされません。
例えば、高齢のお年寄りを住み慣れた家で看取った場合、家の中で倒れて救急車で運ばれそのまま病院で亡くなってしまった場合などです。
一方で”事故物件”には明確な定義がなく、場合によっては嫌悪すべき近隣施設(お墓や暴力団組織、宗教施設、火葬場やゴミ処理施設、騒音問題など)がある物件、雨漏りやシロアリの害があった物件のことも事故物件と認定されることがあります。
宅地建物取引業法により売買や賃貸の取引の際に要事項説明書への記載と契約者への告知が義務付けられており、契約者には真実を告知しなければなりません。
事故物件であることを知りながら隠したり、嘘を伝えて契約させようとする行為は禁止されています。
しかし、「〇年経過するまで事故物件であることを告知しなければならない」という具体的な規定もありません。
そのため、賃貸契約における告知義務は過去の裁判での判例が参考となっています。
「自殺した部屋への最初の入居者には告知義務があるが、その次の入居者には特段の事情が無い限り告知する義務が無い」
「自殺から2年程度経過すると瑕疵とは判断されず告知義務を負わない」
という判例は告知の基準にされることが多いようです。
しかし、告知義務を逃れるためにアルバイトや不動産会社の社員を短期で事故物件に入居させたり、事故内容が自殺では無く凄惨な殺人事件だった場合などは上記の判例が適用されるとは限りません。
また、売買取引においては、事故情報は数十年前であっても買主にほぼ告知されます。
事故情報について知っているのに伝えなかった場合は、告知義務違反になるため売主に損害賠償請求を行うことができます。
事故物件は、一般的に孤独死で相場の5%引き、自殺で相場の10%引き、他殺なら相場の20%引きなどといわれています。場合によっては30%~50%引きされることもあるようです。
「前の入居者が自殺した部屋ですが、1割安いですよ」と言われてお得と思うか、無理と思うか。
気にしない方が一定数いるために事故物件でも意外と安くならないようです。
『大島てる』という事故物件公示サイトで、日本全国及び海外の一部も含めた事故物件の住所や部屋番号、元入居者の死因等を調べることができます。
興味がある方はぜひ一度ご自身の住まいを検索してみてください。